概要と特徴

本アプリケーションは、製造業において、最終製品あるいは納品する最終部品の製作に必要な、「部品」の入出庫や在庫を管理するためのデータベースアプリケーションです。在庫は任意の保管場所ごとに管理できますので、倉庫別の在庫管理、工場別の在庫管理、あるいはラックや棚別の在庫管理など、多様な分類管理が可能です。また、どの部品がどこにいくつあるかといった現品管理はもとより、在庫金額や回転率など、経済的な面からも在庫状況を把握することができます。さらに、日常的な入出庫作業、在庫の確認・把握だけでなく、定期的な実地棚卸に必要な情報も出力でき、その作業を効率化することができます。

また、部品コードや保管場所コードのQRコードやCODE39のバーコード票の印刷機能も備えており、市販のバーコードリーダー(USB接続やBluetoothワイヤレスのもの)、あるいはスマートフォンとそれがアクセス可能な環境を用意することによって、直ちにQRコードやバーコードによる入出庫データの入力や在庫管理を実現できます。もちろん別のソフトを使って印刷されたQRコードやCODE39のバーコードも利用可能です。

本アプリケーションは、次のような特徴を持っています。

  • 在庫管理の対象とする部品や保管場所の情報をマスタ登録しておくことによって、コードを入力するだけでそれらの情報を簡単に呼び出すことができます。さらに、それらの「コード」を付属機能によってQRコード・バーコード票として印刷、現品や現場に貼り付けたり添付したりすることによって、バーコードリーダーを使った効率的な入出庫データの入力が簡単に実現できます。

  • QRコードでの運用では、部品コード・保管場所コード・入庫予定数量(または出庫指示数量)の3つのデータを含むQRコードを印刷した現品票や出庫指示票などを別途用意しておくことで、スマートフォンなどから一気にそれらのデータを入力できます。

  • 部品の入出庫データは単品ごとに入力しますが、それらの履歴は一覧表示で確認することができます。履歴を見ることによって、入出庫の実績や流れを確認できるとともに、画面より修正することも可能です。

  • 保管場所と部品の2つをキーとして在庫管理を行います。それによって、どこに何がいくつあるか、簡単に把握することができます。

  • 特定の部品をある保管場所から別の保管場所にひとつの画面で簡単に移動させることができます。

  • 現在の在庫明細の一覧は、さまざまな角度で抽出することができます。例えば、特定の保管場所にある部品を一覧表示したり、さまざまな保管場所に分散している特定部品の在庫を一覧表示したりすることができます。

  • 現在の在庫明細は、4種類の形式で一覧表として印刷することができます。「保管場所別在庫一覧表」、「部品別在庫一覧表」、「部品別在庫集計表」、「購入先別在庫一覧表」の4種類を使い分けることによって、さまざまな面から在庫状況をチェックすることができます。

  • 現在の在庫を金額的な面から分析することができます。部品別に、材料費レベルの在庫金額、加工費レベルの在庫金額、総製造原価の在庫金額、さらに在庫の回転率を一覧画面で確認することができます。

  • 在庫の分析画面においては、抽出機能を活用することによって、在庫数量の多い部品、在庫金額の高い部品など、瞬時に管理すべきポイントを知ることができます。

  • 在庫金額の高い部品20点について、グラフ表示によってそのコストの全体像をビジュアルに把握することができます。

  • 部品ごとの発注点数量と在庫数量とを照合し、発注点数量を下回った、発注の必要な部品を一覧表示することができます。

  • 実地棚卸作業の際には、"どこに何がいくつある"という理論上の在庫一覧を印刷しておくことによって、現品照合作業を効率的に進めることができます。

  • 実地棚卸によって得られた正確な実在庫数量は、データ上の理論在庫数量と対比しながら入力していくことができます。差異分析も可能です。また、入力された実地棚卸数量は、ボタン1つで、データベース上のすべての保管場所・部品の在庫情報に反映させることができます。

  • いくつかのマスタデータについては、外部のCSVファイルからインポートすることができます。CSVファイルの内容に連動させて、マスタの更新・追加・削除が可能です。

  • ログインユーザーを登録することによって、ユーザーごと・画面ごとに編集可/閲覧のみ可/使用不可の3種類のアクセス権限を設定・管理することができます。

  • 本バージョンからスマートフォン専用の画面を用意しました。 Wifi環境などがあれば、どこからでも入出庫や棚卸入力の作業を行うことができます。