概要と特徴
本アプリケーションは、生産現場における検査工程や、各所に設置された設備や機器などの点検業務において、その結果や合否判定をパソコンから入力できるようにするとともに、その履歴データを蓄積することを目的としたデータベースアプリケーションです。検査や点検の対象、あるいは工程によって検査点検項目やそれぞれの合否判定基準はまちまちですが、それらをあらかじめマスタ登録しておくことで、さまざまなバリエーションをこのひとつのアプリケーションで運用・管理することができます。また離れた場所でのデータ入力を考慮して、共有DBとのレプリケーションを行うこともできます。
本アプリケーションは、次のような特徴を持っています。
- 検査や点検項目について、その名称やデータの型、合否判定の有無や合否判定式をあらかじめマスタ登録しておくことで、まったく異なるさまざまなバリエーションの検査点検結果を画面入力したり、一元管理したりすることができます(仕様上24項目まで登録可)。
- 検査や点検結果の入力においては、同一画面でありながら、検査点検コードを入力するだけでその項目数や各データ型に応じた入力欄がレイアウトされるとともに、入力チェックや合否判定が行われます。
- 合否判定では、入力された結果値に対しての完全一致・不一致・以上・より大きい・以下・より小さい・範囲の他、条件式や条件リストなどの種類を指定できます。
- 条件式では、”=[結果1]+[結果2]”のように他項目の結果値を参照したり、”=Date()”などの関数式を指定したりすることができます。また条件リストでは”A・B・Cのいずれか”といった複数の合格条件を列挙することができます。
- 検査や点検結果の入力では、一度使われた検査点検コードや対象コード・社員コードを次回以降も再現することで、同じ作業の繰り返し入力を簡単にします。
- 検査点検入力画面においては、入力欄にフォーカスが移動するとそれぞれの項目の内容(マスタ登録されるデータ)が画面下方に表示されます。それを作業内容や合否のガイダンスとして参考にすることができます。
- 検査や点検結果の既存データ編集画面は、すべての作業やすべてのパソコンからの入力データを横通しして見たり編集したりすることを想定しています。そのため、いくつかの条件で呼び出したいデータを抽出したり、それにレコード移動させたりすることができます。
- これまでの検査点検データの履歴を一覧画面で確認することができます。また、あるデータの結果詳細を単票形式の別画面に表示させることもできます。
- 履歴の画面では、いくつかの条件でデータを抽出することができます。それによって、ある検査工程だけを一覧表示させたり、ある社員が行った点検結果だけを一覧表示させたり、あるいはある設備に対する異なる点検項目を一覧表示させたりといったことができます。
- 検査点検履歴のデータはExcelやCSVのファイルとして外部に出力することができます。それによって検査点検の実績データを2次利用することもできます。
- 本アプリケーションを利用するパソコンを”移動用端末”として設定することができます。移動用とすることで、サーバー等の接続されたネットワークから切り離して、スタンドアロンとしてデータ入力することができます。
- 移動用端末単独で蓄積されたデータを定期的にサーバー上のデータベースに転送することで、複数のパソコンでさまざまな場所から収集したデータを共有データに統合(レプリケーション)することができます。
- いくつかのマスタデータについては、外部のCSVファイルからインポートすることができます。CSVファイルの内容に連動させて、マスタの更新・追加・削除が可能です。
- ログインユーザーを登録することによって、ユーザーごと・画面ごとに編集可/閲覧のみ可/使用不可の3種類のアクセス権限を設定・管理することができます。
- すべての帳票はプレビューすることができます。実際に印刷する前に、そのイメージを確認することができます。
- 本アプリケーションは、Microsoft Accessで作られています。Accessがあらかじめ持っているさまざまなデータ操作機能(コピー、貼り付け、検索、置換、並べ替え、フィルタなど)をそのまま利用することができます。
- データベース容量として、最大2GBまでの情報を1つのファイルとして扱うことができます。その範囲であれば、登録件数は無制限、また運用方法やカスタマイズによってはファイルサイズも事実上無制限です。
- データベースをネットワーク上の複数のパソコンから共有することができます(※パソコン台数分のライセンスが必要)。
- 保存されたデータは、他のT'sFactoryシリーズのアプリケーションと共有することができます。
- Accessの知識があれば、画面や帳票、機能を自由にカスタマイズすることが可能です(※ソース公開版の購入が必要)。