パソコンやハードディスクは永久に使えるわけではなく、いつかは寿命がきます。また、正常な状態で使っていても、突然故障することや、マウスやキーボードが一切利かなくなって強制的に電源を切らざるを得ないこともあります。うっかりファイルを削除してしまうこともあるかもしれません。このような場合、データベースがまるごと使えなくなったり、一部のデータが消失してしまったり、重大なトラブルとなります。このようなトラブルに備えて重要なのが「バックアップ」です。バックアップとは、パソコンやWindows、あるいはデータベースのさまざまなトラブルに備えて、大切なデータを別の場所にも保管しておくことです。"別の場所"としては、ネットワークにつながった別のパソコンのハードディスクや外付けのハードディスク、CD-RW、USBメモリなど、さまざまな装置や媒体があります。それぞれ価格や容量が違いますので、どれを使うかはパソコン環境に合わせて決めてください。
T'sFactoryシリーズでは、主に2つのデータベースファイルが使われます。「アプリケーション・データベースファイル」と「データ・データベースファイル」です。アプリケーション・データベースファイルについては、バックアップは必ずしも必要ではありません。なぜなら、インターネットを通して再入手することが可能だからです。しかし、データ・データベースファイルはそうはいきません。初期状態のファイルは再入手できますが、お客様自身が時間をかけて入力、蓄積してきたデータはそこにしかないのです。このファイルは必ずバックアップするようにしてください。
バックアップとはいっても難しいことではありません。実務で使っている、ハードディスク上のデータ・データベースファイルを別の場所にコピーするだけです。エクスプローラなどを使って、簡単にバックアップできます。
- バックアップ先にすでに同名のファイルがある場合は、上書き保存してもかまいませんが、それぞれ名前を変えておくとよいでしょう。名前に日付などを付けておけば、バックアップの履歴も分かります。
- バックアップを実行するサイクルに基準はありません。万一のとき、バックアップしたデータベースファイルを使って復旧できたとしても、最後にバックアップしてから入力されたデータは、元には戻りません。そのようにして失われるデータを最小限にするためには、バックアップのサイクルを短くするしかありません。また、一度にたくさんのデータ入力を行ったような場合には、サイクルに関係なくバックアップを行った方がよいでしょう。