Accessのようなデータベースソフトの特性として、データを削除したからといって、データベースのファイルサイズがその分小さくなるわけではありません。"削除"という動作をより高速に行うために、「このレコードは削除しました」というマークを付けるだけなのです。削除したデータは目には見えませんし、復活させることもできませんが、ファイルの中には残っているのです。
この見かけ上削除されたレコードを完全に削除し、ファイルサイズを圧縮する操作が「最適化/修復」です。それと同時に、内部的に不整合なところがあれば、その修復も行われます。最適化/修復によってファイルサイズを小さくすれば、ハードディスクの使用スペースも減らせますし、実行速度も若干上げることができます。また、バックアップを行う際にも、ファイルの扱いが楽になります。
最適化/修復を行うべきサイクルは、一概には決められません。T'sFactoryシリーズのアプリケーションを使う頻度や量にもよるからです。しかし、忘れてしまうことのないよう、1日に1回とか、1週間に1回というように、業務の一連のスケジュールに組み込んでおくとよいでしょう。バックアップ作業の際に、「常にまず最適化/修復を行ってからバックアップを行う」というようにするのもよいでしょう。
"データの削除"とは、みなさんが、入力したデータを直接削除することだけではありません。内部的な処理によって、知らないうちに一時的な作業データなどの削除処理が行われています。ですから、データを削除するような操作をしていなくても、最適化/修復はきちんと行うようにしましょう。
最適化/修復は、次のような手順で行います。
- アプリケーション・データベースファイルを通常の操作で起動します。
- リボンの[ファイル]タブを選択します。
- [データベースの最適化/修復]ボタンをクリックして最適化/修復を実行します。
- いったんデータベースが閉じられ、最適化/修復が実行されたあと、自動的に再起動されます。そのまま終了しても、データ入力などの作業を継続してもかまいません。
※このとき、製品の種類(体験版・通常版・ソース公開版)やデータベースの設定によっては、自動的に再起動しなかったり、警告メッセージが出たりする場合もあります。
- 今度はデータ・データベースファイルをAccessで開きます。
※このとき、ネットワーク上の複数のパソコンで運用している場合には、そのデータ・データベースファイルをリンク先としているアプリケーション・データベースはすべて閉じておいてください。1つでも開いていると、最適化/修復は実行できません。
- リボンの[ファイル]タブを選択します。
- [データベースの最適化/修復]ボタンをクリックして最適化/修復を実行します。
- 最適化/修復が実行され、再起動したら、そのままAccessを終了します。