部品供給管理 各社バーコードリーダーへの対応方法 2009/05/29

T'sFactoryシリーズ「部品供給管理」では、 キーエンス社製のBT-300/350のバーコードハンディターミナルの利用を前提としてプログラムが組み込んであり、他のメーカーや他の機種については現状のプログラムのままではお使いいただくことができません。また同メーカーの同製品はすでに販売されておらず、後継機種の動作確認も行っておりません。

しかしながら、データベースをカスタマイズすれば、基本的には他メーカー・他機種についても対応可能です。

ここでは、そのカスタマイズのポイントについて簡単に説明します。


現行の「部品供給管理」では、下記のようなプログラム構成によって、パソコン本体とバーコードハンディターミナルとの通信処理(ファイル転送処理)を行っています。

■パソコンからバーコードハンディターミナルへ転送する場合の例

[BT転送]ボタンクリック
部品供給指示データの作成
部品供給指示データをテーブル・クエリあるいはプログラム処理によって生成し”作業テーブル”に出力します。
部品供給指示データのテキストファイルへの出力
ハンディターミナルにはテーブルをそのままエクスポートすることはできませんので、転送可能なファイル形式であるテキストファイルに作業テーブルの内容をそのまま書き出します。その際、ターミナル側のプログラム処理に合ったファイルフォーマットにすることが要点です。
テキストファイルのハンディターミナルへの転送 BT-300/350専用のファイル転送ライブラリソフトの関数を呼び出し、テキストファイルを丸ごとハンディターミナルに転送します。
その際、ターミナル側では受信待ち状態になっている必要がありますが、それはターミナル側のプログラムで処理しています。


上記の処理を大まかなプログラムのコードで表現すると次のようになります。

'部品供給指示データの生成
If Not cbfCreateSupplyData() Then Exit Sub

'部品供給指示データをテキストファイルに出力
If Not cbfFileSupplyData() Then Exit Sub

'供給指示データファイルをBTへ転送
If FileTransOut(pcstrSupDataFile, 1) Then
  '供給指示完了処理の実行
  cbfSupComplete
End If


ご覧のように、プログラムとしては、すべての処理をひとつのプロシージャに書き連ねているのではなく、各ステップを別のプロシージャとして構成し、コマンドボタンのクリック時イベントプロシージャではそれらを連続して呼び出しているに過ぎません。
よって、個々のプロシージャ内のみをカスタマイズすればよいことになります。

具体的には、ハンディーターミナルの転送処理を行うのは、「modBTUC1A」モジュールの「FileTransOut」や「FileTransIn」プロシージャになります。
よって、このモジュールのプログラムを、プロシージャ名はそのままで、実際に使われるハンディターミナルのメーカー・機種に対応したものに書き換えれば、それに対応した転送処理を実現することができます。

なお、基本的には「modBTUC1A」モジュールがカスタマイズのターゲットになりますが、実際のプログラムの内容はメーカー・機種によって異なりますので、そちらのプログラミング仕様に準じてカスタマイズを行ってください。また、無線式などの場合には、ファイル転送にてデータをやり取りするのではなく、1動作ごとにパソコンとターミナルとで通信を行いますので、それに関するカスタマイズは上記の方法とはまた異なります。

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