工程進捗管理の概要と特徴

本アプリケーションは、金型製作や設備製作などに代表される多品種、多工程の工場の工程進捗管理業務を支援するためのデータベースアプリケーションです。あらかじめオーダー別の工程情報を入力し、作業指示書を出力、それに基づいて現場の作業を行うとともに、デイリーの工程別作業実績を入力することによって、進捗確認や作業実績集計などを、オーダー別や設備別に管理することができます。

本アプリケーションは、次のような特徴を持っています。

  • 工程マスタや加工設備マスタをあらかじめ登録しておき、それを参照することによって、オーダー別に毎回異なる作業工程を簡単に入力し、工程情報をデータベース化することができます。

  • オーダーに関しては、発令日や着手予定日、納期日などを管理することができます。また各工程については、工程内容やその順番、加工設備、担当作業者などの情報を管理することができます。

  • よく使われる複数工程の組み合わせは、工程グループとしてマスタ登録しておくことによって、簡単に個々のオーダー入力作業で再利用することができます。また工程グループマスタは、個々にデータ入力するだけでなく、既存のあるオーダーの全工程を簡単にマスタ登録することもできます。

  • 入力された工程情報に基づいて作業指示書を発行することができます。この指示書を実際に現場の作業者に配布することによって、1つの帳票で作業指示と実績データの収集ができます。

  • 入力されたオーダー情報やその工程情報は、オーダー明細表やガントチャート、設備別オーダー一覧や作業者別オーダー一覧など、さまざまな形式で帳票出力することができます。それによって、個々のオーダーだけでなく、工場全体の作業スケジュールを把握することが容易になります。

  • 過去のオーダー情報については、さまざまな条件によって抽出・検索して、一覧表示させることができます。

  • 作業実績の入力は、作業指示書に印刷されているバーコードをリーダーで読み取るだけで簡単に行うことができます(手入力も可)。バーコードを読み取るだけで、実際に作業に着手あるいは完了したオーダー番号や工程番号、着手か終了かの入力を行うことができます。あとは付随的な情報として実際に作業した作業者や実績作業時間などを入力するだけです。
    ※バーコードリーダーはUSB接続タイプのものを想定しています。別途購入が必要です。

  • 作業実績データに基づいて、工程の進捗確認を行うことができます。オーダー別あるいは工程別に、全工程のうちどの工程まで進んでいるか、遅延があるかないか、あるいは予定日に対して実績日付がどうなっているかなどを画面で確認することができます。また、いくつかの条件に基づいて実績データを抽出することによって、遅延のあるオーダーだけ、完了オーダーだけといったデータを一覧表示させることもできます。

  • 作業実績データは、さまざまな方法で集計することができます。オーダー別、工程別、設備別に、予定のされていた作業時間と実績作業時間の対比を行うことができます。また、オーダーと作業者、オーダーと加工設備をそれぞれ行列とする表で、実績作業時間をクロス集計して画面表示することもできます。

  • すべての帳票はプレビューすることができます。実際に印刷する前に、そのイメージを確認することができます。

  • 本アプリケーションは、Microsoft Accessで作られています。Accessがあらかじめ持っているさまざまなデータ操作機能(コピー、貼り付け、検索、置換、並べ替え、フィルタなど)をそのまま利用することができます。

  • データベース容量として、最大2GBまでの情報を1つのファイルとして扱うことができます。その範囲であれば、登録件数は無制限、また運用方法やカスタマイズによってはファイルサイズも事実上無制限です。

  • データベースをネットワーク上の複数のパソコンから共有することができます(※パソコン台数分のライセンスが必要)。

  • 保存されたデータは、他のT'Factoryシリーズのアプリケーションと共有することができます。

  • Accessの知識があれば、画面や帳票、機能を自由にカスタマイズすることが可能です(※ソース公開版の購入が必要)。